アイドルがいま、そこにいるのは。

2日は午前中に風邪を治し、掟ポルシェさんが目の前で子供と戯れる花見にでかけた。お花見の場所ではゲイの子たちが酔っ払って公衆の面前でキスするのを肴にオレンジジュースを飲んだ。夕飯に初めての焼肉「ゆうじ」にいって、初めて会った人とももクロの話したり。


握手をしたときに素直に天にも昇るほどのエクスタシーを味わって喜べる派か、なんだか喜べない派かっていったら喜べない派だという話で共感してもらえたのでよかった。
旦那は握手して素直に喜んじゃうタイプらしいので細かいところで趣味が合わない。


(いま、「握手して喜べないなんてアイドルに対して失礼だ、頭が高いんだよ」と旦那に主張されたが、自分がアイドルと握手するべき身分なのかをわきまえろ!われわれはアイドルの前では無力なのだよ。と心の中で反論しといた)



そして3日。花見のときに非ヲタの人や旦那に「握手しないのに募金するの?信じられない!」と言われたマーチングJにいってきました。
時系列的にざっくり記録しておくと以下。








8:30  急遽同行してくれた友達と渋谷駅ハチ公口集合。


8:45 AXの隣のマッスルシアター(?)の隣の代々木競技場へ行くための道に順路として通される。


9:20 整列の順路となっている道を歩いて、代々木競技場構内の、第2体育館と第1体育館の間あたりでストップ。そこで募金が開始されるまでひたすら待ち続ける。咳がひどい。


10:00 列が動き出す。


11:00 ゆっくりと歩いて歩いて、第2体育館方面から第1体育館の原宿門に向かう一本道の直線に入る。このあたりでステージの声が聞こえ始める。ステージと反対側のモニターが見えてきたけれど、マーチングJのロゴだけで何も映ってない。


11:30 蛇行しながら、代々木体育館の原宿側の入場口に向かう。声だけで誰が来ているかを判別する、ヲタとして試される時がやってくる。手越?という声も聞こえたけど自分の耳とまわりの人の意見でV6とJUMPが来ていることを把握。


つうこさんの声がここらへんで聴こえる。「いいですね、きょうはいいペースです。スムーズですね。その調子でスムーズにご協力お願いします」という男性に間違えてもおかしくない声だった。風間の声も聴こえる。「落し物などにはお気をつけください。男の子の落し物がありましたらね、そのままジュニアになっていただきますからね」


11:45 ステージが見える蛇行列まで進んでくる。ここらへんから、早く進みたい人と進みたくない人で分かれだす。人を押しのけて先に進む小学生など。ステージ見て手前にカミセン、上段にBIS、ときどき下段にJUMP、下段左はじに聖、右はじに風間が来ていることを確認。JUMPがアカペラで「100%勇気」を歌い出している。


11:55 体育館の入場口あたりにステージが立てられ、その手前で2列に分かれてジュニアに挟まれる形に。ヲタ2列。ジュニアはそれを挟む形で4列。ジュニアが立つテーブルに押入れの衣装ケースみたいなどでかい募金箱。わたしがいた列のテーブルにはじゅりくんがいた。(たぶん)2,000円をもち、1枚ずつ募金箱に入れる。


列から抜けるとすぐ、そこがステージ前。1列前にヲタ列ができているため私のステージまでの距離は目算10メートル。決して近くはない。しかしジャニ基準で考えたら全く遠くない距離。いい距離だった。ステージ前を少しだけゆっくり歩きながら手を振り、嬌声をあげるヲタたち、わたしも。


いい距離感の中で正直、わたしの目には健人先輩とこうち先生しか見てなかった。私服だと言われてきたのに私服がどんなだったかもあまり覚えてない。とりあえず先輩が黒い服だったくらいしか覚えてない。先輩はずっと衆生を救う仏のような笑みでステージの下を見て、時折おじぎをしていた。そして皇室の方々のような手のひらの振り方をしていた。こうち先輩は多少驚いたような笑いで健人先輩につられるかのようにおじぎしていた。ぷまは相変わらず清水ミチコに似ているなぁという顔をしていた。北斗は…北斗はたぶんこうち先生のむかって左隣にいたのではないでしょうか…。


17歳の先輩はもう「こだまくん」じゃなくて茶髪で、目にもわかるキラキラをしょった少女漫画の男の子でした。こうち先生はいまだにそこらへんの男子高校生感が抜けないのが逆にあのステージ上の中で際立っていて、素敵だった。握手なんてしなくていいし目すらあわなくていい、ただ、「じたん」という存在がそこにいるだけで、テレビ以外の場所で拝めるなんて幸せじゃないだろうか…とかすっかり頭がぽやぽやにふやかされた状態でステージを去りゆく。女性スタッフの「はい立ち止まらないでー!」という怒声も右から左へ抜けていき、ステージを後にして、友達と合流。友達はカミセン好きのJUMP担だったから、一緒に無言でガッツポーズをして、握手した。「おれら…勝ち組…!」


12:20 そのまま原宿駅への道を「こちらは大変混雑しておりますのでー」と遮られて代々木とNHKの敷地をぐるっとまわって渋谷に向かった。



なんかあとから話聞くと、原宿側でも入場待機列ができてて、そこは5時間から6時間待ちだったとか、JUMPと交代でSMAPやNEWSや嵐が来たらしくてすごかったとかあるけど、とりあえず「アイドル」ってものが何なのか堪能できたのでよかったです。


こんなに非効率で大掛かりな募金もどうなんだ、と思うし、本当に被災地のことを考えたら黙って日本赤十字に振込むのが正しいことはわかっているんだけど、日々の鬱屈した気持ちを照らすためにアイドルがいるならそれでいいじゃない。それ目当てで墓金したっていいじゃない…。少なくとも私はここ最近の仕事でのストレスを忘れることはできた。これで気持よく働けたら日本経済がまわる手助けにもなるから、やっぱマーチングは無駄じゃなかった。


なんていうかももクロもそうだけど、握手するとき、会いにいくときの心構えとしては、アイドルと触れ合えるというよりもアイドルと同じ時系列の中にいまこの瞬間生きてることを感じるためにアイドルと話したり握手することでエクスタシーを感じてしまうのだなぁと思った。健人先輩と握手なんて恐れ多いけど…。ジャニに関してだけは、触れると、逆に同じ時系列に立った瞬間に性別からしてもう違う…生活している環境も、年齢もまるで違う…みたいな絶望に陥る。


でもその絶望が気持ちよかったりする。ので男性アイドルヲタはやはり楽しい。
この気持をその前日の「ゆうじ」で共感しあったのでした。相手はももクロヲタの人だったけど。レバ刺し美味しかったなぁ。。。。