お金とももクロとわたし(試練の7番勝負行ってきた)

思えば7番勝負のTシャツにうっかりお金をつぎ込んでしまったばっかりに給料日目前の晩ご飯は、白ごはんに、天かすにめんつゆかけて食べるだけで終わりました。
…だめな大人はもうやめたい。





中野でのあかりんがいなくなることへの大きな不安にうちのめされて「もうももクロはしばらく観に行かなくてもいいや」と思った矢先に、やっぱりももクロがどうなっていったのか気になって観に行ってしまった7番勝負。怖い映画を、それ観たら絶対にへこむに違いないとわかっていながらも、恐怖に打ち勝つべくあらすじをネットで漁りまくるようなそんな気持ちで。


と思ったらあかりんがいない5人組は「ももクロ」じゃなくて「ももクロZ」なわけで。今まで脱退と加入を繰り返してきた有機体なわけで。十代の女の子たちに「終わり」とか「不在」とか「寂しさ」とか見いだせるはずもなく。感傷は取り越し苦労でした。この子たち、まだまだ全然道半ばだなと思いました。




ライブは3曲のみ。学ランスカート衣装で登場して、ミライボウル→PJ→トーク→怪盗少女→EDトークみたいな流れでした。


曲については、絶対やらないと思った6人ソングをばしっとやっちゃうももクロZ。怪盗少女の名前を言うところも「あかり」が抜けて譜割り変えてきっちり5人の名前になってる。
ヲタは「あかり」と言ってしまう人が少なくなかったけど。(山ちゃんも6人…とトークで言い間違えてた)


PJの「あかりてらせどこまでも」はあーりん。「サフランタイムオレガノ〜」のくだりはれにちゃん(はまるなぁ)。

ミライボウルのラップはあーりん仕様で語尾あげまくり。ああ、Zは中野の練習と並行してこの練習もして、十代の大事な春休みのひとつを過ごしてきたのか…と思うと社会人の自分の自堕落ぶりを反省するのみ。あかりんの声が最高に素敵すぎた「好・き・な・の」のあーりん仕様もあーりん推しとしては美味しく頂けるよ…。


怪盗少女なんか中野で「もうこの曲を聴くころはないんだろうなぁ…」と思って泣いたのにもう聞いちゃったからね。なにこのあかりん不在を叩きつける選曲センス。ももクロが強いられた現実もヲタが強いられる現実も容赦ないよ。マゾ過ぎる。つい最近できた擦り傷に食酢かける程度には恐ろしいよ…でもその自分の傷口を真正面切って笑顔でほじくり返すアイドルって、そのコンサートって、嫌いじゃないよむしろ大好物です。



トークについては、ももクロちゃんはまだ変なバラエティスキルみたいなものがついてないというか、擦れてないっていうか、一言で簡単にまとめると中高生のときの女子の掃除の時間の馬鹿話みたいなノリをそのまま出しててよかった。トークに困ったときの中途半端に上手な切り替えしとか、あしらいとか、そういうのはまだももクロにはいらない。


テーマはお金…というか「どうやったらAKBみたいに売れるの?」「ももクロってどうやって売っていったらいいの?」というテーマでおじさん二人と女子5人がトークするのですが、経済学者の田中さんが難しいことを言う→本気で困る5人→司会の清野さんがおじさんを体当たりで弾き飛ばす or 流通ジャーナリストの金子さんが田中さんにも気を使いながらうまーくももクロちゃんに説明→田中さん「いやそれはちょっと違うかも」な感じでとにかくトークが苦戦しがちな流れでした。大学のセンセイですからねー多少の滑りとかオヤジ的視点はまぁ、あって当然なんだけどJK、JCだったらさすがにリアクションに困るよ。


清野さんはしきりはうまいんだけど、このテーマに関しては恐らく不得手だし、金子さんもさすがのバラエティスキルで、周りの空気を読みつつ話を丸く収める方向に向かっていかせるんだけど、二人とも、ももクロちゃんのこといじれないのでした。芸人じゃないからそりゃそうだって話なんだけど。やや固めな話になりがちで、Zちゃんは全然いじられず(別にいじられるのを待って話を進めてたわけでもないけど)トークが若干苦しそうでした。

特に金子さんが「アイドルとして売れるには、例えば柏木由紀ちゃんがお天気お姉さんをやってるように、プラスアルファの何かが必要だよ」という話をしたときには、Zのまとめ役あーりんが「えーわっかんないしぃ」(「か」に超高いアクセント)みたいな感じで頭をのけぞらせて、マイクを両手で横倒しに持って、眉をひそめる始末。


あーりん、そういう投げやりなリアクションたまにとるけど、アイドルの魔法解けてるから!完全に怖いから!中学生にそんな態度見せられたらマジで怖いから!


(でも、本当にあーりんの裏側がすぐ出てくるあの表情豹変ぶりかわいい。田中さんにどっかのタイミングで発言を全否定されたときもあからさまにムッとしてた)


と、困ったところでスペシャル助っ人の山里登場。山ちゃんが来た瞬間に、親戚のおじさん見つけたみたいな感じで目が輝くZちゃん5人。あーりんが「山里さんが出てきてくれたから本当に助かりました」と素直な気持ちを伝えちゃった…。やめて!壇上にいるナイーブなおじさんたちが傷つくから!わたしが清野さんか金子さんだったら傷ついてるから!


山ちゃんは登場しながら「ここは進路指導室ですか!」と。確かにそれまでリアル進路指導室だった。おじさんたちが「ももクロはカラオケに適した曲もだそう」「女性ファンをつかもう」「3ヶ月以内にはMステに出よう」「レギュラー番組やるならAKBの裏番組をとろう」「どんなスポンサーについてほしい?」とか畳み掛けるんだけど生徒ポカーンみたいな。


ももクロちゃんは山ちゃん登場にかなり安心したのか、この後れにちゃんがクリーンヒット連発でよかった。


ももクロの3年計画」という、3年でどんな仕事がしたいか?という質問にれにちゃんは次のように答えていた。


・2年目でももクロ電子レンジを発売。あたためてる間にももクロの画像が出てきて、終わるとメンバーの声でお知らせ。ありやすが「でもレンジであっためてるときにそれ見てる人いる?」とすごい冷静なツッコミをちょっと控えめにいうのがかわいかった


・「ヨーロッパ進出したらいいと思う」というセンセイの言葉に「どこの国に行きたいですか?」と問われてれにちゃんが「エジプト」と答える。ありやすがここでも「エジプトヨーロッパじゃないじゃん」と控えめにツッコみ、それを数分後に山ちゃんか清野さんがかいがいしく拾ってくれる。


・「なんでエジプトなの?」という問いにれにちゃんが答えるには、「前世のどこかでエジプトにいたんですよ」「エジプトにいる前はオーストラリアで鳥だったんです。相方みたいな鳥がいて、そのこが撃たれちゃって、自分も撃たれちゃって、そしたら生まれ変わってました」みたいなことを言う。最後には「エジプトに呼ばれてる気がするの」。


さすがです。


でもリアルに進路指導っぽかったのがれにちゃんが「将来は介護に関わりたいです」とかももかが「いい大学に入りたい」とか言っててこれもウケました。
れにちゃんが介護とか、本当に似合う。なんかわかる。介護系に進む子って感じがすっごくある。


ももかが「いい大学に入らないと将来が不安だよ〜…」って言ってたけど、これはちょっと意外だった。ももかの3カ年計画は、「1年目:受験に備える」「2年目:受験頑張る」「3年目:いい大学に入る」で他がほとんど空白。夢が持てないももか。ここまで素直に書くのも今のうち!


ももかは自分が大学4年つまり22歳くらいになるころにアイドルはやってられないからって思ったのかな。芸能界で生きてく自信がないのかな。ここですごくPerfumeの大学進学の話を思い出した。Perfumeも高校3年の頃は「業界でこの先生きていけるのか不安で」ということで大学進学をしたらしいけど、その頃のPerfumeってメジャーデビューしてて、それなりに盛り上がってた時期じゃなかったんだろうか。でも今のももクロはそれ以上に盛り上がってるような気がするけど。アイドルがどの時点で「ステージ上終身雇用」とか歌えるのかは謎。


(話は飛びますが「ステージ上終身雇用」って他の多くのアイドルには「お前の事務所はな…!」みたいな反感を食らう言葉じゃなかったんだろうか)
(でもそのままでも普通に終身雇用してもらえそうな企業にいける進路をたどってきてるのにあえてステージ上終身雇用って言い切るのは一般人的にはすげーな櫻井とか思ってしまう)


まぁでも、いい大学に入ることがまだ、アイドルにとって独自コンテンツになるからいいんじゃないでしょうかね…。予備校のCMとれるよねももか。とか田中金子目線で思った。


みんなの3カ年計画を発表してたけど、全体的にももクロは国立競技場でのライブとマジすか学園に憧れていることがわかったw しおりんが3年目に「透明なトラックで街中を走ってライブ」ってあったけどそれはバニビの影響なんだろうか。そういえばしおりん、アイドル+αの独自スキルの話で、「わたし、アイドルに詳しいです!」って言ってた。でも金子さんが「でもそれだとちょっと意外性がないなぁ」なんて否定していた…。まぁアイドル好きアイドルっていっぱいいるしねぇ…。


あと、あーりんが「ワンコインCD連続リリース」とかすごい大人っぽい語彙で書いてるのがかわいかった。み み ど し … ま …


でも本当に流通ジャーナリストの金子さんはすごい、丁寧な仕事をする人だなぁと思いました。このトークのためにももクロ見に来たとか言ってたし。話すときに絶対数値的に、具体的に話して断言するのね。たぶんホンマでっかで鍛えられてるんだと思うけど。で、また場の空気を読んで丸めようとするのがうまい。こういうのをバラエティスキルという。でも、これは金子さんみたいな人に必要なスキルなのでZちゃんは真似しなくていいや。お客さんにテレンス・リーがいたってのは本当だろうか。


「金子」をあーりんが「かなこ」と言ってしまったときがあって、その後ずっとヲタがノリノリで「かねこぉ〜」と例のイントネーションで叫んでたのは微笑ましかった。




でも、本当にももクロ、まだまだやれてないことたくさんあるから感傷的になるのはまだ早いなぁと思いました。金子さんがいつものあの口調で「断言します!ももクロさんはあと3年以内にはAKBを超えます!」とか言っててZちゃんたち(ももかのぞく)がきゃーきゃー浮かれてるのがかわいかったけど、まぁそれは言い過ぎかもなぁと思いつつも悪い気しないのが本音でした。


だってージャニとどうしても比べちゃうけど、NEWSのメンバー脱退劇とその後、今の空中ぶらり感でもぜんぜんNEWS推せるからね。男子と女子ではあまりにもいろいろ違うので比べるのもおかしいですが、今この時代にNEWS担やってても割と楽しいので、ももクロまだまだ道半ばでしょうと思いました。